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137 posts tagged with "ソーシャルスキル"

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発達障害を持つ人々のQoLの測定について

· 35 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

本ブログ記事では、発達障害を持つ人々の生活の質や幸福感を測定する新しい方法、ADHDを持つ子供たちの意思決定能力と社会的な課題との関連、ADHDの症状の重症度に影響を与える感情調節の側面、自閉症を持つ青少年が自分の社会的スキルをどのように認識しているか、そしてディスレクシアを持つ大学生の経験に影響を与える高等教育の教員の役割についての研究を紹介します。

ヒンディー語版の自閉症特有のスクリーニングツールの有効性

· 20 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

本ブログ記事では、北海道小樽市で始まった発達障害を持つ幼児を対象とした全国初の「保育園留学」プログラムをはじめとし、研究分野においても若年の自閉症児の社会的コミュニケーションスキルに関するアイ・トラッキング研究や、自閉症の臨床集団における動きの同期に基づく分類、長時間のスクリーンタイムがASDを持つ幼児の脳の機能的連結性に与える影響、ADHDの処方パターンとパンデミック期間中の薬の服用順守について、ヒンディー語版の自閉症特有のスクリーニングツールの有効性、ケアギバーと若者の評価の一致度に関する研究、ベトナムの重度のASD患者における候補遺伝的領域のデノボコピー数変動、高気圧酸素療法(HBOT)がバルプロ酸に曝露されたラットの自閉症様行動とGRIN2B遺伝子の発現に及ぼす効果についての研究、ムコ多糖症II型(MPS II)の患者を対象としたパビナフスプアルファ治療に関するケアギバーの経験に焦点を当てた日本での質的インタビューの結果や、自閉症スペクトラム障害、発達性協調運動障害、典型的発達を持つ子どもたちとそのケアギバー間の評価の一致度についての研究を取り上げます。

ピアサポートプログラムに参加した保護者への効果

· 15 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

本記事では、文化的適応性を考慮したケアギバー実施の自然発達行動介入から、人工知能(AI)や機械学習(ML)を用いたASDの研究、特定のアプリケーション開発、遺伝子と環境の相互作用分析、言語理解能力の発達、トラケオストミーや人工呼吸器を使用する子どもたちのリスク分析、自閉症の社会性への新しい視点、ADHDの管理に関するトルコの合意報告、TOMATISトレーニングの効果検証、障害を持つ子どもの親向けピアサポートプログラムの長期成果について紹介します。

ABAと神経多様性 介入の新しい方向性

· 20 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

本日のブログ記事では、自閉症スペクトラム障害(ASD)および注意欠陥・多動性障害(ADHD)に関連する最新の研究成果について紹介します。自閉症における非言語的コミュニケーションの違い、応用行動分析(ABA)と神経多様性の融合、英国とアイルランドにおけるABAとポジティブ行動支援(PBS)の関係、ICD-11における自閉症スペクトラム障害の診断の変更とその影響、ADHDと環境要因との相互作用、自閉症の若者の親による擁護活動、ADHDの子供の社会的機能、感情調節の問題、ADHDとアルコール問題の関連性、自閉症の生徒に対する性教育、ADHDを持つ成人の身体疾患の発生率についての研究を取り上げます。

デイリーアップデート(2024/1/12)

· 12 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

福祉関連アップデート

給付費1500万円不正受給で指定取り消し 宮崎の放課後デイ施設|au Webポータル

宮崎県都城市の放課後等デイサービス施設「放課後等デイサービスれんと」を運営するHOPE合同会社は、2021年11月から2023年4月にかけて、架空のサービス提供記録を使って約1200日分を水増しし、自治体から約1500万円の給付費を不正に請求していました。この不正行為により、宮崎県は2023年4月9日に同施設の事業所指定を取り消すことを発表しました。県は、れんとを利用している約10人の子供を他の事業所に引き継ぐよう指導しています。都城市と三股町は、同社に不正受給額の返還を求めており、施設側は不正を認め、返還する意向を示しています。

新たに"1400万円の事務処理ミス"発覚 障害福祉サービス事業所への給付金めぐり 仙台(tbc東北放送) - Yahoo!ニュース

仙台市で、障害福祉サービス事業所に支払う給付金に関する事務処理ミスが発覚しました。2022年11月の市の中間調査では、合計で2億円以上の誤給付が明らかになっています。その後の調査で、32万円余りの過払いと1380万円余りの過少給付が新たに判明しました。2017年4月から2023年6月までの間に、252か所の事業所に対して3000万円余りの過払いと1億8870万円余りの過少給付があったことが分かりました。市は、過不足分の給付金について追加支給と返還の手続きを進め、職員の実務研修を行って再発防止に努めるとしています。

特支卒業後も学びの場を 4月、静岡に「福祉型大学校」複数開校|あなたの静岡新聞

2024年4月に、特別支援学校高等部を卒業した障害のある人たちが社会で必要なスキルを身につけるための「福祉型大学校」が静岡市内に複数開校します。これらの大学校は、就職が主な進路である特別支援学校卒業生のために、適応力を養うことを目的としています。「カレッジまどか」や「明光学館大学」などの大学校では、認知機能や社会性を養うトレーニングや様々な授業が提供されます。これらの大学校は、障害のある人たちに対人スキルや認知機能を養い、進路の選択肢を増やすことを目指しており、県内には他にも同様の施設が存在しています。

ビジネス関連アップデート

中国で自閉症補助犬の卒業式 「星の子」たちのパートナーに

中国で、自閉スペクトラム症の子どもをサポートするために特別に訓練された3頭の補助犬(ハーレー、ハリー、エリー)が上海話劇芸術センターで卒業式を行いました。このプロジェクトは、中国の自閉症への取り組みが欧米に比べて遅れている中で行われ、自閉症の子どもたちが外の世界に関心を持つようになると考えられています。しかし、中国ではまだ自閉症補助犬を社会的に認識し、受け入れることに課題があります。自閉症の子どもたちは「星星的孩子(星の子)」と呼ばれ、民間NGOがサポートしています。この新しい取り組みが自閉症に対する認識を広げることが期待されています。

Compassと神戸みらい学習室、生徒と講師の学習支援マッチングアプリを開発。無料での学習支援を可能に | ESG投資ニュース | 未来がもっと楽しみになる金融・投資メディア「HEDGE GUIDE」

株式会社Compassは、2023年12月20日に神戸みらい学習室と共に、生徒と講師の学習支援マッチングシステムをLINEを活用して構築しました。このシステムは、経済的理由で塾に通えない子どもたちに無料で学習支援を提供するためのもので、社会福祉法人丸紅基金の資金提供を受けています。神戸みらい学習室は、経済的困難や発達障害、不登校などの理由で塾に通えない中学生に無料で学習支援を行ってきました。新しく構築されるマッチングアプリは、生徒と講師の最適なペアリングを実現し、将来的にはAIによる自動マッチング機能を目指しています。Compassと神戸みらい学習室は、教育格差の解消に向けて協力していくことを目指しています。

学術研究関連アップデート

The causal association between maternal depression, anxiety, and infection in pregnancy and neurodevelopmental disorders among 410 461 children: a population study using quasi-negative control cohorts and sibling analysis

この研究は、妊娠中の母親の感染、うつ病/不安と子供の神経発達障害(NDD)の間の長年にわたる関連が因果関係にあるかどうかを調査するために、イギリスの410,461人の子供を対象に2つのネガティブコントロール研究を行いました。分析には、297,426人の母親と、2,793,018人年の追跡調査が含まれ、8,900件のNDD症例が発生しました。調整後の結果では、うつ病と不安が一貫してNDDと関連していましたが、感染との関連はそれよりも小さかったです。妊娠中の精神疾患または感染への曝露の異なる兄弟間では、NDDリスクに有意な違いはありませんでした。この研究は、母親のリスクが妊娠に特有でなく、子宮内での感染や一般的な精神疾患への曝露と後のNDDの発症との間に特定の、したがって因果的なリンクは存在しないことを示しています。

Promoting Self-Efficacy of Individuals With Autism in Practicing Social Skills in the Workplace Using Virtual Reality and Physiological Sensors: Mixed Methods Study

この研究は、仮想現実(VR)システムと生理センサーを使用して、職場での社会的スキルを練習する際の自閉症の個人の自己効力感を高めることを目的としています。研究者たちは「WorkplaceVR」というVRシステムを開発し、これを使用して14人の自閉症の若者を対象に実施した研究で、参加者の行動と生理的反応に基づいたデータの可視化を通じて、仕事関連の社会的シナリオを体験することができました。研究結果は、WorkplaceVRが自閉症の個人の社会的スキルと自己効力感を高めることに有効であることを示しました。参加者はVRシステムを使用した後、統計的に有意な自己効力感の増加を示し、インタビューのデータ分析からは、VRシステムとデータの反映が参加者の自己認識の向上に貢献し、彼らが不安を感じる社会的状況や不安な時の行動についての認識を深めたことが確認されました。この自己認識の向上は、参加者が現実世界の関連する経験を思い出し、不安管理戦略を考案するきっかけとなりました。また、得られた洞察が自己擁護のための動機づけとなりました。この研究は、VRシミュレーションと生理的・行動的センシングを組み合わせたアプローチが、自閉症の個人の職場における社会的相互作用の自己効力感を高めるための有効なツールである可能性を示しています。

The COVID generation: Online dyslexia treatment equally effective as face-to-face treatment in a Dutch sample

2020年のパンデミックによるロックダウンに伴い、ディスレクシア(読み書き障害)の治療がオンラインプラットフォームへ移行しました。この研究では、オンライン治療を受けたオランダの子供たちが、通常の対面治療を受けた子供たちと同じくらい読み書きのパフォーマンスで進歩したかどうかを調査しました。そのため、通常の治療を受けた254人の子供たちとオンライン治療を受けた162人の子供たちをベイジアン方法で比較しました。ベイジアンアプローチの利点は、帰無仮説に対して賛成または反対の証拠を提供できることです。研究結果は、オンライン治療を受けた子供たちは少し少ない治療セッションを受けましたが、セッション数を考慮に入れた後も、通常の治療条件と同等に進歩したことを示しています。これらの結果は、読み書きの治療がオンラインで成功裏に提供できることを示し、臨床的および実用的な意味を持っています。

Combining Mindfulness and Cognitive Training in Children with Attention Deficit Hyperactivity Disorder (ADHD): Study Protocol of a Pilot Randomized Controlled Trial (the NeuroMind Study)

この研究「NeuroMind Study」は、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の子どもたちにおける3つの介入方法の初期の効果と実行可能性を評価することを目的としています。これらの介入方法は、Mindfulness for Health (M4H)、NeuronUP®プラットフォームを使用した認知トレーニング (CT)、および両者の組み合わせであるMindfulness Cognitive Training (MCT)です。M4HとNeuronUP®プラットフォームの効果は実証されていますが、この研究ではMCTとCTの効果を初めて探り、またM4Hを通常治療 (TAU) に統合することを検討します。この5ヶ月間のランダム化比較試験(RCT)の目的は、1) ADHDの子どもたちに対するM4H、CT、MCTの初期効果と実行可能性を分析すること、2) 心理的プロセス変数(マインドフルネスと感情調整)が5ヶ月フォローアップの臨床成果の媒介者としての役割を評価すること、3) 特定の社会人口学的および臨床的特徴が特定治療への短期および中期の臨床的反応を予測できるかどうかを初期的に探ることです。

スペインのサン・ジョアン・デ・デウ・テレス・デ・リェイダのCAMHSで募集された7歳から12歳までのADHDの120人の子どもたちが、TAU、TAU+CT、TAU+M4H、TAU+MCTの4つの研究グループにランダムに割り当てられます。ADHDの症状、実行機能、共存症状、全体的機能に関する評価が介入前、介入後(基準から2ヶ月後)、5ヶ月フォローアップで実施されます。

この研究がMCTの初期効果と実行可能性を示せば、より大規模なサンプルを用いた完全なRCTを行い、介入を確実に検証するための基盤となる可能性があります。MCTが最終的に検証されれば、臨床実践で適用される可能性があります。

The impact of COVID‐19 pandemic on jobs for people with intellectual disabilities and autism in Wales

この研究は、COVID-19パンデミックとロックダウンが知的障害や自閉症を持つ人々の仕事に与えた影響について報告しています。特に、最初のロックダウンとファイアブレイクロックダウンの影響と、若者を支援するために行われた取り組みに焦点を当てています。ウェールズで働いている若者のコホートから、Engage to Changeプロジェクトのジョブコーチサポートを受けている人々の休職手当、仕事の維持、失業に関するデータが収集されました。また、若者を支援するための革新的なイニシアチブについても記述されています。パンデミック中の就業状況のレビューは184件の仕事について行われ、若者の休職や在宅勤務の割合をウェールズの一般人口と比較しました。結論として、COVID-19パンデミック中に支援雇用機関は実践を適応させ、若者を支援し、職場復帰を促進する新しい革新的な方法を提供しました。

Gain insight into navigating the transition from student to employee under disability law

アメリカ合衆国で、障害を持つ一般的な人が小学校教育から高等教育へ、そして雇用へと移行する過程では、少なくとも2つの主要な障害法を通過することになります。

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デイリーアップデート(2023/12/16)

· 17 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

学術関連アップデート

Curation of causal interactions mediated by genes associated with autism accelerates the understanding of gene-phenotype relationships underlying neurodevelopmental disorders

この論文は、自閉症スペクトラム障害(ASD)の遺伝的複雑さに取り組んでいます。ASDは、社会性の制限、定型行動、言語障害などの一連の症状と多くの共存症を特徴とする、重篤さと組み合わせの広範囲にわたる神経発達状態の大きなグループです。数百の遺伝子と調節領域の共通および希少な変異がASDの分子病因に関与しているとされていますが、その複雑さが核型質の同定を妨げてきました。この研究では、ASDに関連付けられた遺伝子変異と人間プロテオーム全体との間の因果関係に関する科学文献からの情報を収集し、コンピュータで読める形式でSIGNORデータベースに注釈し、リソースウェブサイトで無料で提供しています。また、SIGNOR因果インタラクトーム内の任意のタンパク質が表現型や経路に与える機能的距離を推定するグラフアルゴリズムも開発しました。このアプローチの主な新規性は、提案された遺伝子-表現型関係をつなぐメカニズム的リンクを探究する可能性にあります。

Examining Heterogeneity in Short-Term Memory via Autonomic Nervous System Functioning Among Youth with ADHD: A Replication and Extension

この研究は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)を持つ子供たちの短期記憶(STM)の障害に焦点を当てています。以前の研究(Ward et al., 2015)は、副交感神経系の機能がこの異質性を説明する役割を果たす可能性があることを示唆しました。現在の研究は、6歳から12歳までの285人の子供(ADHDと診断された143人を含む)を対象にこれを再現し、拡張しました。親は子供の心理病理学を報告し、子供たちは視覚空間STM課題を行いながら、心理生理学的データ(心拍数、呼吸率、皮膚伝導)が記録され、副交感神経(呼吸性洞調律[RSA])と交感神経(電気皮膚活動[EDA])の指標に導出されました。ADHDの子供は、通常発達の同年代の子供に比べてSTMが低く、安静時のRSAが低く、ベースラインからのRSA増加が認められました。RSAはSTMとADHDの関連を調整し、ベースラインからのRSA増加の文脈でADHDと低STMが関連していることが示されました。これは、Wardら(2015)の研究結果とは対照的でした。ADHDの子供のみを対象とした分析では、EDAがSTMとADHD症状の関連を調整し、ベースラインからのEDA増加の文脈で低いSTMパフォーマンスが高い症状と関連していました。この研究は、元の研究と比較して議論され、結果の相違についての可能な説明が探求されています。今後の研究方向性が提案されています。

Feasibility of the Eat and Exercise to Win Program for Adults with Intellectual and Developmental Disabilities

この研究は、知的および発達障害(IDD)を持つ成人において、健康的な食生活と運動不足が一般的な問題であり、健康的なライフスタイルへのリスク要因であることに着目し、IDDを持つ成人を対象とした「Eat and Exercise to Win Program」の実現可能性を評価しました。参加者はIDDのある17名の成人と5名の直接ケアスタッフで、ヘルスコーチが成人に対して1年間にわたって週1回のセッションを提供しました。スタッフはセッションを観察し、事前に資料を受け取りました。IDDのある成人はプログラムに対する認識を評価するための調査とグループインタビューを完了し、体重が測定されました。スタッフは、成人の参加度と資料の理解度、プログラムの実施に対する認識、プログラムの有効性と影響に関する尺度を評価するインタビューを行いました。実施の忠実度は高く、IDDのある成人とスタッフは、プログラムの結果として水を多く飲むことや果物と野菜をより多く食べることの重要性を理解することが肯定的であったと報告しました。IDDのある成人は特に歩くことを含め運動量が増え、75%以上のセッションに参加した成人はプログラム終了時に平均約4ポンドの減量が見られたのに対し、75%未満のレッスンに参加した成人は約4ポンド増加しました。この研究は、IDDのある成人が知識の変化を示し、スタッフからは実施の忠実度に高い評価があったことを結論付けています。今後の研究は、活動的な対照群を用いて行動変化のさらなる調査を行い、プログラムの影響に関する知識を進展させることが求められます。

Brief Report: A Double-Blind, Placebo-Controlled, Crossover, Proof-of-Concept Study of Minocycline in Autism Spectrum Disorder

この研究は、自閉症スペクトラム障害(ASD)の病理生理学において神経炎症メカニズムが関与しているとされ、抗炎症特性を持つテトラサイクリン系抗生物質であるミノサイクリン(マトリックスメタロプロテインナーゼ9阻害剤)の効果を調査しました。動物モデルでの予備試験では、ASDに関連する可能性のある表現型に対してミノサイクリンが肯定的な効果を示しました。ASDに対するミノサイクリンの最初のプラセボ対照研究として、二重盲検、プラセボ対照クロスオーバー試験を4週間の治療期間と2週間の洗浄期間を用いて実施されました。12歳から22歳までのASDを持つ24人(平均年齢17.4歳)が参加しました。全体的にミノサイクリンはよく耐容されましたが、パフォーマンスや臨床家または介護者による測定においてミノサイクリン関連の臨床的変化は見られませんでした。この結果から、ミノサイクリンにASDに対する治療効果がないか、または本研究がこの薬に肯定的に反応する可能性のある特定の被験者のサブグループを特定するための力が不足していたと推測されています。

How Does Family Socioeconomic Status Influence Children’s Reading Ability? Evidence from Meta-analytic Structural Equation Modeling

この研究は、家族の社会経済的地位(SES)が子供の読解能力の発達に影響を与えるメカニズムを調査しました。メタ分析的構造方程式モデリング(MASEM)分析を用いて、85,102人の個人を対象に471の独立した研究から得られたデータを分析しました。この研究は、SESと読解能力(正確性、流暢性、理解)との関係において、子供の言語スキル(音韻認識と語彙知識)が仲介役を果たすこと、また年齢、国のSES、SESの測定タイプ、書記システムが潜在的な調整因子であることを検討しました。その結果、SESと読解能力との関係は音韻認識と語彙知識によって部分的に仲介され、年齢、国のSES、SESの測定タイプ、書記システムはSESと読解能力との直接的な関連を調整するものではなかったが、これらの要因は言語的仲介経路を通じて調整効果を示す可能性があることが示されました。特に、年齢が高い、国のSESが高い、複合的なSES指数、アルファベット言語はSESから読解能力への間接的な影響を大きくすることが示唆されました。この結果は、SESが言語スキルを介して読解に直接的および間接的な影響を及ぼすこと、そしてこの言語的仲介メカニズムが年齢、国のSES、SESの測定タイプ、書記システムによって調整される可能性があることを示唆しています。これらの発見は、SESが読解能力の発達において果たす役割を理解する上で重要な意味を持ちます。

Risk factors and clinical correlates of sensory dysfunction in preschool children with and without autism spectrum disorder

この分析の目的は、自閉症スペクトラム障害(ASD)のある、またはない幼児における感覚機能障害のリスク要因と臨床的相関を調べることでした。2歳から5歳までの子供が米国内8地域で実施された多施設ケースコントロール研究に参加しました。保護者は出産時の支援、妊娠中のアルコール摂取、妊娠中の不安、妊娠中の体重増加、新生児黄疸、早産、医療提供者による子供の感覚診断に関するインタビューを受けました。また、子供の感覚症状と感覚機能障害の臨床的相関についても質問されました。2059人の子供がASD、3139人が他の発達遅延または障害(DD)、3249人が一般集団(POP)と分類されました。ASDに分類された子供では、DDやPOPよりも感覚診断と感覚症状の報告が有意に多かった(感覚診断で23.7% [ASD]、8.6% [DD]、0.8% [POP]、感覚症状で最大78.7% [ASD] 対 49.6% [DD])。妊娠中の不安と新生児黄疸は、ASDとDDの子供で感覚診断と特定の感覚症状と有意に関連していました。子供の不安、注意欠陥/多動性、睡眠問題は、ASDとDDの子供で感覚診断と感覚症状と有意ながら微妙な相関がありました。これらの発見は、感覚機能障害が幼児期のASDの特徴的な症状であり、典型的でない発達を持つ子供のスクリーニングと治療努力を導くためのリスク要因と臨床的相関を特定しています。

Occupational performance and participation in children with developmental coordination disorders before and during Covid-19

この研究は、発達性協調運動障害(DCD)を持つ子供たちの作業的パフォーマンスと参加がCOVID-19の前と期間中にどのように影響を受けたかを調査しました。5歳から12歳までの65人の子供たちがカナダ作業パフォーマンス測定と子供・青年のための参加と環境測定によって評価されました。結果として、作業パフォーマンスと満足度スコアには統計的に有意な差が検出されました(p < 0.01)。さらに、「家庭環境への関与」を除いて、参加の他のすべての領域で統計的に有意な違いがありました(p < 0.01)。結論として、DCDを持つ子供たちの作業パフォーマンスと参加はCOVID-19の間に影響を受けており、COVID-19のために家族の参加に関する変化への願望が増加していることが見られます。これらの領域を改善するための戦略をリハビリテーションプロセスに取り入れることが有益であると考えられます。

[Gut Microbiota and Autism Spectrum Disorders: An Overview of Correlations and Potential Implications for Therapeutic Interventions]

この研究は、腸内細菌叢(マイクロバイオタ)と自閉症スペクトラム障害(ASD)の相関関係と、その治療介入への潜在的な影響についての概観を提供しています。初期のマイクロバイオタ研究は主に胃腸疾患の発達におけるマイクロバイオタの不均衡の役割に焦点を当てていましたが、近年ではASDなどの他の身体的プロセスや神経精神疾患との相関が特定されています。これらの相関は、脳-腸-マイクロバイオーム軸を介して少なくとも部分的に媒介されていると考えられています。ASD患者において、健康な対照群と比較してマイクロバイオタの構成の変化が検出されました。現在の議論は、脳-腸-マイクロバイオーム軸を介して脳に影響を与える一部のマイクロバイオタの代謝産物や、マイクロバイオタ誘発の慢性炎症プロセスの全身的影響が基盤メカニズムである可能性に集中しています。しかし、具体的な基盤メカニズムはほとんど不明であり、治療的な意義を判断することは困難です。ここでは、食事の変更、プレバイオティクスやプロバイオティクスの使用、健康な対照者からの便移植、特定の代謝産物の吸収制限を通じて、自閉症行動を改善するための有望なアプローチをいくつか説明しています。ASDの病理生理を完全に理解し、診断と治療戦略を改善するためには、さらなる高品質な臨床研究が必要です。

Gender diversity in a Chinese community sample and its associations with autism traits

この研究は、性別不調和または性の多様性(GD)と自閉症スペクトラム障害(ASD)や自閉症特性との関連について、特に非西洋のコミュニティサンプルでの一般化可能性に焦点を当てています。中国のコミュニティサンプルにおいて、4歳から12歳までの379人の子供(出生時に割り当てられた女の子が51%)を対象に、GDと自閉症特性の関連を調査しました。保護者は、子供の性別アイデンティティに関する情報を子供用性別アイデンティティ質問票で、自閉症特性を中国語版の自閉症スペクトラム指数で提供しました。また、自閉症特性以外の心理的な課題を考慮するために、行動問題指数(BPI)によるより広範な行動および感情的な課題も測定されました。この中国の子供たちのコミュニティサンプルでは、GDの増加はBPIを考慮しても自閉症特性の増加と関連していました。4つのサブスケールのうち、出生時に割り当てられた女の子の想像力とパターンのサブスケール、および出生時に割り当てられた男の子の想像力のサブスケールが特にGDと関連していました。これらの発見は、GDと自閉症特性との関連が臨床外、非西洋のサンプルにも一般化されることを示しています。したがって、臨床およびコミュニティの子供たちと関わる臨床医や研究者は、西洋内外において、GDと自閉症特性の共起に注意を払うべきです。

Assessing cortical features in early stage ASD children

この研究では、自閉症スペクトラム障害(ASD)患者における脳の形態学的変化を調査し、臨床的表れの前に非典型的な脳発達があることを示しました。特に、ASD児の大脳皮質の厚さ(CT)と局所的ジャイレーション指数(LGI)の分布が調査され、脳の測定値と個々の特性(例えば、知能指数(IQ)や言語能力)との関連を評価しました。129名のASD患者と58名の年齢一致の健常対照者(HC)から3D T1-wシーケンスを取得し、各被験者のCTとLGIを評価しました。ASDとHC間での違いを調査し、患者の言語能力とIQに応じて2つのASDサブグループに分けて分析しました。HCと比較して、ASDは全体的に、また言語能力とIQのサブグループにおいても、いくつかの脳領域でCTとLGIが増加していました。さらに、ASD患者の言語特性を比較した場合、言語能力を持つ患者は右半球の後頭葉内で顕著なCTとLGIの増加が見られました。IQ値によるASD患者の比較では有意な結果は得られませんでした。これらの結果は、早期の幼児期からASDにおける異常な脳成熟の仮説を支持し、異常な接続性に基づく異なる解剖学的基盤を示唆する臨床サブグループ間の違いを示しています。

The Family-Check-Up® Autism Implementation Research (FAIR) Study: Protocol for a Study Evaluating the Effectiveness and Implementation of a Family-Centered Intervention within a Canadian Autism Service Setting

この研究は、感情的および行動的問題(EBP)が高い割合(40-70%)で見られる自閉症の子供や若者に対する効果的な介入プログラムの実装を評価することを目的としています。特に、家族の「社会生態学的」困難、例えば社会的孤立、虐待、介護者の精神疾患、経済的リスクが自閉症の子供におけるEBPのリスクを増大させ、証拠に基づいたケアへのアクセスを妨げ、長期的な健康格差を拡大しています。本研究では、オンタリオ州の公的資金で支えられた自閉症プログラムにおいて、自閉症治療士による「Family Check-Up (FCU®)」という簡潔で強みに焦点を当てた家族中心の介入プログラムの実装を評価します。この介入は、肯定的な育児を支援し、生態学的枠組み内で子供と家族の精神健康の社会的決定要因を明示的に評価します。研究には、N=80の自閉症の子供/若者(6-17歳)とEBPが高い彼らの介護者を対象としたランダム化比較試験と、自閉症サービス設定におけるFCU実装の障壁と促進要因を記述する混合方法論的実装研究が含まれます。この研究の結果は、自閉症の子供、若者、および彼らの介護者の間の精神健康格差を減らすための公衆衛生枠組みの重要な要素として、スケーラブルで生態学的に焦点を当てた家族中心の介入の約束を示し、プログラムのさらなる改善と拡大に役立つ情報を提供します。

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デイリーアップデート(2023/12/14)

· 19 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

ビジネス関連アップデート

佐藤 崇弘が株式会社LITALICO<7366>株式の変更報告書を提出(保有減少)

佐藤 崇弘の株式会社LITALICO株式保有比率は、5.01%と1.00%減少

学術関連アップデート

Strategic plan of the international association for child and adolescent psychiatry and allied professions (IACAPAP) for 2023–2026 - Child and Adolescent Psychiatry and Mental Health

国際児童青年精神医学および関連専門職協会(IACAPAP)は、世界中の子供と青少年の精神保健および発達を推進するための政策、実践、研究を支援しています。65以上の会員協会と約300人の個別メンバーが参加し、広範な影響力を持っています。2023-2026年の戦略計画には、他の組織との共同イニシアチブの促進、リーダーシップと擁護の支援、世界的なトレーニングとプロフェッショナルな発展の強化、文化や言語を超えたグローバルな精神保健エコシステムの創造などが含まれています。ニューヨークのチャイルド・マインド・インスティテュート(CMI)との革新的な協力関係も確立しており、2024年と2026年にはブラジルとドイツで大会が開催されます。

Profiles and Longitudinal Growth Trajectories of Teacher-Rated Academic Skills and Enablers in Autistic Children and Adolescents

この研究は、自閉症を持つ児童と青年の学力と学習に関する動機付け、関与、学習・対人スキル(アカデミック・エネーブラー)のプロファイルを特定し、5年間にわたるそれらの成長軌跡を探求しました。教師が行った「アカデミック・コンピテンス・エバリュエーション・スケールズ」を用いて、小学校と中学校の設定で自閉症児童を年に一度評価しました。潜在的なプロファイル分析により、小学校/年少グループには6つのプロファイル、中学校/年長グループには7つのプロファイルが特定されました。一部のプロファイルでは学力とエネーブラーの相対的な安定性が見られたが、他のプロファイルではより変動がありました。プロファイルは時間をかけて安定しており、時間との相互作用は特定されませんでした。これは、自閉症児童が学力とエネーブラーにおいて多様性を示す可能性があることを示しており、各学生の強みと課題のプロファイルを理解し、支援を計画する際の重要性を強調しています。

Assessing receptive verb knowledge in late talkers and autistic children: advances and cautionary tales - Journal of Neurodevelopmental Disorders

この研究では、目線追跡技術を用いて、遅い言語発達を示す児童と典型的な発達を示す児童(実験1)、および自閉症の幼児(実験2)の動詞の理解力を評価しました。目線追跡を操作化して、遅い言語発達の児童と自閉症児童の動詞知識を評価する方法を探求しました。実験1では、遅い言語発達を示す児童と典型的発達児童間で知っている動詞の割合に差はありませんでしたが、遅い言語発達を示す児童は知識を示すのに時間がかかりました。実験2では、自閉症児童の正確さと反応時間はどちらも受容言語能力によって予測されました。目線追跡は様々な集団の動詞の理解力を評価するのに使用できますが、目線行動を操作化する際には、集団間および集団内の違いを考慮する必要があります。

Comprehensive assessment of the genetic characteristics of small for gestational age newborns in NICU: from diagnosis of genetic disorders to prediction of prognosis - Genome Medicine

この研究では、中国の新生児集中治療室(NICU)に入院している出生時体重不足(SGA)の新生児の遺伝的プロファイルを評価し、臨床的および遺伝的要因を組み合わせた予後予測モデルを確立しました。723人のSGAと1317人の適正出生体重(AGA)の新生児を対象に、臨床的外来診察を行いました。遺伝的診断を受けたSGA新生児は、SGAの中でも重度の場合が多く、染色体異常がある場合は、単一遺伝病よりも身体的および神経発達遅延の発症率が高かったです。SGAの予後予測モデルは、臨床的要因だけに基づくモデルよりも優れた性能を示しました。遺伝的シーケンスの応用により、入院中のSGA新生児において早期の遺伝的診断と予後予測が改善される可能性があります。

Perspective of adults in Saudi Arabia toward complementary and alternative medicine use for autism spectrum disorder: a cross-sectional study - BMC Complementary Medicine and Therapies

この研究では、サウジアラビアの成人が自閉症スペクトラム障害(ASD)の治療に補完代替医療(CAM)をどのように捉えているかを調査しました。4,311人の成人が参加し、そのうちの約半数がASDについて知っていたと報告しました。多くの参加者はアートセラピー(69.0%)、身体運動(67.0%)、電子機器の使用制限(55.4%)などのCAMがASD管理に役立つと考えていました。しかし、全体の20.0%のみがCAM療法によってASDが完全に治療できると思っていました。最も一般的な情報源はソーシャルメディアとインターネットでした。参加者の大多数は、ASDをCAMのみで完全に治療できるとは考えておらず、ASDの様々な側面、特に行動問題の改善にCAM療法が役立つと考える人は半数未満でした。

Teachers’ Insights on the Training, Coaching, and Implementation of the Good Behavior Game

この研究は、教師が学級行動管理の介入を計画し実施する際に、教師の視点を考慮することの重要性を強調しています。具体的には、効果的な介入である「Good Behavior Game(GBG)」に対する教師の反応を分析しました。2日間の研修と数週間の介入実施後、教師は自身の経験についてインタビューされました。その結果、GBGは学生の行動改善や実装の容易さなど、複数の強みを持つことが明らかになりました。また、教師はクラスコンテキストへの介入の適応について、用語、タイミング、報酬の変更などの洞察を提供しました。この研究は、主に介入の成果に焦点を当てたGBG文献に深みを加え、実装者自身による重要な実装要因(例:研修・コーチング、適応、社会的妥当性)についての議論を捉えています。

The Hodgepodge Reality: A Qualitative Systematic Review of the Challenges and Barriers in Child and Adolescent Mental Health Care Systems

この研究では、世界中の児童・青少年のメンタルヘルスケアシステムにおける課題と障害についての体系的なレビューを行っています。9075件の記事から51件が選択され、構造的、財政的、態度的、治療的な障害が子どもたちの生活の質と幸福に影響を与えていることが明らかにされました。これらの障害には、不十分な公共政策、運営上の欠陥、保険の不足、サービスの民営化、スティグマ、メンタルヘルスリテラシーの欠如、トレーニング不足、ケアの過重荷、ケアの非人間化、地域社会と統合資源の欠如などが含まれます。この状況は、メンタルイルネスに対する歴史的な不公正とこれらの重要な段階での実際のニーズの無視を反映しており、児童・青少年のメンタルヘルスの保護の欠如が続いています。

この研究では、1990年から2019年までの中国における精神障害の負担と傾向を調査しました。その結果、精神障害による新規事例数が1990年の約4290万件から2019年の約5272万件に増加し、有病率は約1億3263万人から約1億6016万人に増加し、障害調整生命年(DALYs)も約1564万から約2029万に増加しました。女性は不安や抑うつ障害が多く、男性は注意欠陥・多動性障害(ADHD)、行動障害、自閉スペクトラム障害が多い傾向がありました。また、14歳以下と55歳以上の年齢層では新規事例率が増加していますが、15歳から49歳の年齢層では減少しました。

Randomized controlled trial of propranolol on social communication and anxiety in children and young adults with autism spectrum disorder

この研究では、自閉症スペクトラム障害(ASD)のある7歳から24歳までの74名の参加者を対象に、社会的コミュニケーション、不安、言語に対するβ遮断薬プロプラノロールの効果を調査しました。ダブルブラインド、プラセボ対照の12週間の試験を行い、社会的相互作用、不安、言語に対する改善度を評価しました。69名の参加者が12週間の訪問を完了し、社会的相互作用や言語に対する薬の有意な効果は見られませんでしたが、不安に対する改善が示されました(12週間時点でのp = 0.045)。プロプラノロールによる心拍数と血圧の低下が観察され、副作用は少なかった。

Exome sequencing identifies homozygous variants in MBOAT7 associated with neurodevelopmental disorder

この研究では、パキスタンの近親5家族を対象に全エクソームシークエンシングを行い、知的障害(ID)の特徴を示す新たな遺伝子変異を特定しました。これらの家族は、ID、全体的な発達遅延、攻撃的な自傷行為、小頭症、熱性けいれん、顔面の異常形状を呈していました。メンブレンバウンドO-アシルトランスフェラーゼファミリーメンバー7(MBOAT7)遺伝子に、3つの新しいホモ接合型ミスセンス変異と1つの稀なホモ接合型インフレームデリーション変異が特定されました。これらの変異は、サンガーシークエンシングにより家族全員で検証され、ワイルドタイプと変異タンパク質のホモロジーモデリングにより、両タンパク質の構造に重大な変化があることが示されました。これらの結果は、MBOAT7遺伝子が脳機能と発達に重要であることをさらに強調しています。

The Prevalence of Behavioural Symptoms and Psychiatric Disorders in Hadza Children

この研究では、子どもの精神障害の有病率を、異なる経済システムと社会構造を持つ地域で比較しました。ハッザの子供たち(5-16歳、n=113)とイングランドの全国代表サンプル(n=18,029)との間で、感情的問題、行動問題、多動性の有病率が比較されました。ハッザの子供たちの感情問題、行動問題、多動性は低く、社交行動と同年代の問題は高かった。ハッザの子供たちの3.6%が精神障害の基準を満たし、イングランドの子供たちでは11.8%でした。ハッザの子供たちの精神障害はすべて自閉症スペクトラム障害と共存していました。ハッザのグループの子供で感情的、行動的、食事障害の基準を満たす子供はいませんでした。ハッザの子供たちの精神障害の有病率の違いにつながる要因をさらに研究する必要があります。

Management of sleep disorders in autism spectrum disorder with co-occurring attention-deficit hyperactivity disorder: update for clinicians

この研究は、自閉症スペクトラム障害(ASD)と注意欠陥・多動性障害(ADHD)を併発する子供、青少年、成人の睡眠障害の認識、評価、治療に関する文献を検討しています。2013年以前、ASD、ADHD、睡眠障害のそれぞれについて別々に研究されていましたが、この研究ではこれらの複雑な症例を統合的に理解するための文献が検討されています。特にADHDとASDを併発する患者では睡眠障害が高い割合で見られることが指摘されています。睡眠障害のある場合は、ASDの症状をADHDの患者で、またその逆も重要です。治療計画には、ケースごとの複雑さに対応するために心理社会的および生物学的介入の組み合わせを考慮するべきです。

Lisdexamphetamine versus methylphenidate for paediatric patients with attention-deficit hyperactivity disorder and type 1 diabetes (LAMAinDiab): protocol for a multicentre, randomised cross-over clinical trial in an outpatient telemedicine-supported setting

この臨床試験は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)を持つ1型糖尿病(T1D)の小児患者において、異なる薬物治療の影響を比較します。ポーランドの4つの小児糖尿病センターで行われるこの試験は、8歳から16.5歳のADHDとT1Dを持つ患者を対象としており、患者の保護者は10週間にわたり行動管理のためのオンライントレーニングを受けます。その後、子供たちはメチルフェニデート(18-36-54 mg)とリスデキサンフェタミン(30-50-70 mg)の治療を受け、6ヶ月後に別の薬に切り替えます。試験の主要評価項目はADHDの症状の重さ(コナーズ3.0アンケート)で、副次評価項目にはHbA1c、連続血糖モニタリング指標、生活の質(PedsQL)が含まれます。

Impulsivity and attention deficit-hyperactivity symptoms among patients with relapsing-remitting multiple sclerosis: a case-control study

この研究は、再発性多発性硬化症(RRMS)の患者における注意欠陥・多動性障害(ADHD)の症状を評価することを目的としています。48人のRRMS患者と54人の健康な対照群が参加し、自己報告アンケートとパフォーマンステストを用いてADHD症状を評価しました。RRMS患者は、全てのSCWTサブテストで注意欠陥スコアが有意に高く、パフォーマンスが低いことが明らかになりました。多変量線形回帰分析により、注意欠陥は身体的健康の質に対して否定的な予測因子であることが示されました。RRMS患者における全体的な生活の質を向上させるためには、うつ病の予防と認知的余裕の向上のためのプログラムを実施することが重要です。

Next-generation sequencing testing in children with epilepsy reveals novel clinical, diagnostic and therapeutic implications

この研究は、小児てんかん患者における遺伝子検査の診断的有用性と治療的含意を評価することを目的としています。127人のポーランドとウクライナのてんかんを持つ小児患者を対象に、大規模な多遺伝子パネルやエクソームシークエンシングが行われました。総合的な診断率は36%であり、SCN1A、MECP2、KCNT1、KCNA2、PCDH19、SLC6A1、STXBP1、TPP1などの遺伝子変異が複数の患者で検出されました。この研究は、てんかんの子供たちにおける大規模パネルテストの高い診断と治療的有用性を示しています。コピー数変動や体細胞モザイク変異も重要な病因であり、すべての未解決の症例で包括的な遺伝子検査が必要であることが示唆されています。

Social skills training with a role-playing game, before and during the pandemic of 2020: inperson and online group sessions

この研究では、パンデミックが対面およびオンラインのソーシャルスキルトレーニングに与えた影響を評価しました。自閉症スペクトラム障害を持つ6人の被験者が、12ヶ月間にわたり計12回の2時間のロールプレイングゲームセッションに参加しました。研究では、3つの異なる時点(介入前、中、後)で青年向けの社会技能インベントリーのオリジナル(ポルトガル語)バージョンが適用されました。結果として、対面セッションの後には平均頻度スコアの増加と平均難易度スコアの減少が見られましたが、パンデミック中に行われた残りのセッションはオンラインで行われ、効果は反対でした。これはオンラインでの社会技能トレーニングを評価するためのさらなる研究が必要であることを示しています。

Understanding factors that influence physical activity behavior in people with developmental coordination disorder (DCD): a mixed-methods convergent integrated systematic review

この体系的レビューは、COM-Bフレームワークを使用して発達協調運動障害(DCD)の人々の身体活動に関する文献をまとめています。レビューの質問は、(1) 身体活動の能力(C)、機会(O)、動機(M)は何か、(2) 身体活動の行動(B)はどのようなものか、でした。8つのデータベースで2023年7月までの文献を検索し、混合方法の体系的レビューが実施されました。データは抽出され、主題分析され、COM-Bモデルにマッピングされました。研究の質はJoanna Briggs Institute(JBI)の批判的評価ツールで評価されました。43件の論文が含まれ、そのうち42件が子どもに関するものでした。このレビューは、DCDのある子どもたちの身体活動の特性や障害を明らかにし、介入が短期間で楽しさを高める可能性があることを示しています。

The effect of compression on repetitive behaviors and task participation in children with autism spectrum disorder

この研究では、圧迫服が自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもたちの繰り返し行動や課題参加に与える影響を調査しました。9人の自閉症の子どもが、圧迫服を着用して応用行動分析療法セッションに参加しました。圧迫服を着用する期間はランダムに割り当てられ、セッションのビデオが分析されました。その結果、圧迫服は課題参加の増加や繰り返し行動の減少には寄与せず、ABA療法の実践には貢献しない可能性が示唆されました。

Female-specific pharmacotherapy in ADHD: premenstrual adjustment of psychostimulant dosage

この研究では、月経周期中の性ホルモンの変化が精神刺激薬の効果に影響を及ぼすかもしれないという仮説を検証しました。ADHDと共存症(うつ病や月経前不快気分障害など)を持つ9人の女性を対象に、月経前期間中に個別に処方された精神刺激薬の用量を増やす実験を行いました。6〜24ヶ月にわたって、この増加した用量がADHD症状、気分、身体症状に及ぼす効果を監視しました。結果として、全ての女性が月経前の用量増加によりADHDと気分の症状が改善し、わずかな副作用しか経験しませんでした。これらの初期結果は、月経前にADHDと気分症状の悪化を経験する女性において、月経前の精神刺激薬の用量を増やすことの潜在的な利益を示唆しています。

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デイリーアップデート(2023/12/11)

· 23 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

ビジネス関連アップデート

世界のユニコーン数、減少に転ずるか 3つの要因を分析

世界のユニコーン数(企業価値10億ドル以上の未上場企業)が減少する可能性がある。2023年7〜9月期の新規ユニコーン数は12社と約6年ぶりの低水準に留まり、将来的に減少が予想される。主な理由として、不安定な株式市場とマクロ経済環境の影響が挙げられる。新規株式公開(IPO)や企業価値の低下、合併・買収(M&A)がユニコーン数減少の要因となる可能性がある。ただし、生成AI分野はユニコーンを生み出すスピードが速く、注目を集めているが、全体の減少を補うには至らない。今後、企業価値の評価や収益化の課題に直面する可能性がある。

学術関連アップデート

Figurative language processing in autism spectrum disorders: A review

このレビューでは、自閉症スペクトラム障害(ASD)における比喩的言語理解の研究を分析し、非文字通りの言語の処理に影響を与える主要な要因として、心の理論(ToM)、言語能力、そして執行機能(EFs)を挙げている。最近の研究データに基づき、ASDの子どもたちは非文字通りの言語処理に系統的な困難を抱えていることが明らかにされており、特にToMと言語スキルがASDにおける比喩的言語理解と最も相関していることが示されている。研究結果の相違は、研究方法論やタスクの特性の違いに起因する可能性があり、今後の研究では言語的要求が少ない比喩理解タスクとToM、言語能力、EFsの測定を実験デザインに取り入れることで、ASDにおける非文字通りの言語処理にこれらのスキルがどのように独立して寄与するかを明らかにすることが重要である。

ピックアップ:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定

12月6日の会議により令和6年度の報酬改定の基本的な方向性が示されました。以下に主に児童発達支援、放課後等デイサービスに関わる変更方向性をまとめました。

引用:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性について

社会の変化等に伴う障害児・障害者のニーズへのきめ細かな対応

1障害児に対する専門的で質の高い支援体制の構築

  1. 児童発達支援センターを中核に、身近な地域でニーズに応じた必要な発達支援が受けられる体制整備を進めるとともに、地域の障害児支援体制の充実を図る。
    1. 障害特性に関わらず身近な地域で支援を受けられる体制の整備
      1. 児童発達支援センターの基準・基本報酬について、多様な障害児が身近な地域で支援を受けられる体制整備を促進する観点から、福祉型・医療型の類型を一元化するとともに、福祉型における3類型(障害児、難聴児、重症心身障害児)の区分も一元化する。一元化後の新たな基準・基本報酬は、現行の福祉型(障害児)を参考に設定するとともに、難聴児や重症心身障害児について、現行の基準で求めている体制等も踏まえて、障害特性に応じた支援を行った場合の評価を行う。
    2. 児童発達支援センターの機能・運営の強化
      1. 児童発達支援センターの中核機能の発揮を促進する観点から、専門人材を配置して地域の関係機関と連携した支援の取組を進めるなど、4つの機能を発揮して地域の障害児支援の中核的役割を担うセンターについて、中核拠点型と位置付けて、体制や取組に応じて段階的に評価を行う。
      2. 児童発達支援センターが未設置の地域等において、センター以外の事業所等が中核的な役割を担う場合に、中核拠点型のセンターの評価も参考に、一定の評価を行う。
  2. 適切なアセスメントとこどもの特性を踏まえた総合的な支援・専門的な支援や関係機関との連携強化等を進め、個々の特性や状況に応じた質の高い発達支援の提供を推進する。
    1. 総合的な支援の推進と特定領域への支援の評価等
      1. 適切なアセスメントの実施とこどもの特性を踏まえた支援を確保する観点から、支援において、5領域(※)を全て含めた総合的な支援を提供することを基本とし、支援内容について、事業所の個別支援計画等において5領域とのつながりを明確化した上で提供することを求める。※「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」
      2. 総合的な支援と支援内容の見える化を進める観点から、事業所において、5領域とのつながりを明確化した事業所全体の支援内容を示すプログラムの策定・公表を求めるとともに、未実施の場合の報酬の減算を設ける。
      3. 児童指導員等加配加算について、専門職による支援の評価は専門的支援加算により行うこととし、経験ある人材の活用・評価を推進する観点から、配置形態(常勤・非常勤等)や経験年数に応じた評価を行う。
      4. 専門的支援加算及び特別支援加算について、専門人材の活用とニーズを踏まえた計画的な専門的支援の実施を進める観点から、両加算を統合し、専門的な支援を提供する体制と、専門人材による個別・集中的な支援の計画的な実施を2段階で評価する。
      5. 基本報酬について、発達支援に対するきめ細かい評価とする観点から、極めて短時間の支援は算定対象から原則除外するとともに、個別支援計画に定めた個々の利用者の支援時間に応じた評価が可能となるよう、支援時間による区分を設ける。
      6. 自己評価・保護者評価について、運用の標準化と徹底を図る観点から、基準において実施方法を明確化する。
    2. 関係機関との連携の強化
      1. 関係機関連携加算(Ⅰ)について、対象となる関係機関に医療機関や児童相談所等を含めるとともに、個別支援計画作成時以外に情報連携を行った場合の評価を行う。
      2. 障害児支援の適切なコーディネートを進める観点から、セルフプランで複数事業所を併用する児について、事業所間で連携し、こどもの状態や支援状況の共有等の情報連携を行った場合の評価を行う。※併せて、セルフプランの場合に、自治体から障害児支援利用計画(セルフプラン)を障害児支援事業所に共有、また障害児支援事業所から個別支援計画を自治体に共有して活用する仕組みを設ける。
    3. 将来の自立等に向けた支援の充実
      1. 放課後等デイサービスにおいて、こどもの状態等も踏まえながら、通所や帰宅の機会を利用して自立に向けた支援を計画的に行った場合の評価を行う。
      2. 放課後等デイサービスにおいて、高校生について、学校や地域との連携の下、学校卒業後の生活を見据えた支援を行った場合の評価を行う。
  3. 医療的ケア児や重症心身障害児、強度行動障害を有する児をはじめ、より専門的な支援が必要な障害児への支援の充実を図り、障害特性に関わらず地域で安心して暮らし育つことができる環境整備を進める。
    1. 医療的ケア児・重症心身障害児への支援の充実
      1. 認定特定行為業務従事者による支援についての評価の見直しを行う。
      2. 主として重症心身障害児を通わせる事業所についての評価の見直しを行う。
      3. こどもの発達や日常生活、家族を支える観点から、医療的ケア児や重症心身障害児に、発達支援とあわせて入浴支援を行った場合の評価を行う。
      4. 医療的ケア児や重症心身障害児の送迎について、こどもの医療濃度等も踏まえた評価を行う。
      5. 居宅介護の特定事業所加算の加算要件(重度障害者への対応、中重度障害者への対応)に、医療的ケア児及び重度心身障害児を追加する。
      6. 医療的ケア児の受入れ先の拡充を図る観点から、共生型サービスにおいて、医療的ケア児に対して支援を行った場合の評価を行う。
    2. 強度行動障害を有する児への支援の充実
      1. 強度行動障害児支援加算について、支援スキルのある職員の配置や支援計画の策定等を求めた上で、評価を充実する。放課後等デイサービスにおいて、専門人材の支援の下、行動障害の状態がより強い児に対して支援を行った場合の評価の見直しを行う。
      2. 放課後等デイサービスの個別サポート加算(Ⅰ)について、行動障害の予防的支援を充実させる観点から、強度行動障害の知識のある職員による支援を行った場合の評価を充実する。
    3. ケアニーズの高い児への支援の充実
      1. 個別サポート加算(Ⅱ)について、要支援・要保護児童への支援の充実を図る観点から、こども家庭センターやサポートプランに基づく支援との連携を推進しつつ、評価の見直しを行う。
      2. 難聴児支援の充実を図る観点から、児童発達支援センターでの評価も参考に、人工内耳を装用している児に支援を行った場合の評価を行う。
      3. 視覚障害児や重度の聴覚障害児への支援を促進する観点から、生活介護等での評価も参考に、意思疎通に関し専門性を有する人材を配置して支援を行った場合の評価を行う。
      4. 児童発達支援の個別サポート加算(Ⅰ)について、保護者の負担軽減・事務の効率化の観点から、基本報酬に包括化して評価することとした上で、重度障害児への支援を充実させる観点から、放課後等デイサービス等での評価も参考に、著しく重度の障害児が利用した場合に評価を行う。
      5. 放課後等デイサービスの個別サポート加算(Ⅰ)について、著しく重度の障害児が利用した場合の評価の見直しを行う。
    4. 継続的に学校に通学できない児童(不登校児童)への支援の充実
      1. 放課後等デイサービスにおいて、通常の発達支援に加えて、学校との連携を図りながら支援を行った場合の評価を行う。
    5. 居宅訪問型児童発達支援の充実
      1. 効果的な支援を確保・促進する観点から、支援時間に下限を設定する。訪問支援員特別加算について、配置のみでなく当該職員による支援の実施を求めるとともに、より経験のある訪問支援員への評価の見直しを行う。職種の異なる複数人のチームでの多職種連携による支援についての評価を行う。
      2. 強度行動障害の支援スキルのある訪問支援員が専門的な支援を行う場合の評価を行う。
      3. 児童発達支援や放課後等デイサービスでの評価も参考に、家族支援の評価を行う。(再掲)
  4. 養育支援や預かりニーズへの対応など、保護者・きょうだいへの家族支援を推進し、家族全体のウェルビーイングの向上を図る。
    1. 家族への相談援助等の充実
      1. 家庭連携加算(居宅への訪問による相談援助)について、訪問支援を促進する観点から、評価の見直しを行う。
      2. 事業所内相談支援加算(事業所での相談援助)について、家族のニーズや状況に応じた支援の提供を促進する観点や、オンラインによる相談援助を推進する観点から、評価の見直しを行う。
      3. きょうだいへの支援も促進されるよう、家庭連携加算及び事業所内相談支援加算において、きょうだいも相談援助等の対象であることを明確化する。
      4. 家族の障害特性への理解と養育力の向上につなげる観点から、家族が支援場面等を通じて、こどもの特性や、特性を踏まえたこどもへの関わり方等を学ぶことができる機会を提供した場合の評価を行う。
      5. 保育所等訪問支援及び居宅訪問型児童発達支援について、児童発達支援や放課後等デイサービスでの評価も参考に、家族支援の評価の見直しを行う。
    2. 預かりニーズへの対応
      1. 児童発達支援・放課後等デイサービスの基本報酬の評価において、支援時間に応じた区分を設定することとあわせて、延長支援加算を見直し、一定の時間区分を超えた時間帯の支援について、預かりニーズに対応した延長支援として評価を行う。※延長時間帯の職員配置については、安全確保の観点から、2人以上の配置を求めるとともに、児童発達支援管理責任者の対応も認めるなど、運用の見直しを行う。
  5. 保育所等への支援を行いながら併行通園や保育所等への移行を推進するなど、インクルージョンの取組を推進し、障害の有無に関わらず全てのこどもが共に育つ環境整備を進める。
    1. 児童発達支援・放課後等デイサービスにおけるインクルージョンに向けた取組の推進
      1. 併行通園や保育所等への移行等、インクルージョン推進の取組を求めるとともに、事業所の個別支援計画等において具体的な取組等について記載しその実施を求める。
      2. 保育・教育等移行支援加算について、保育所等への移行前の移行に向けた取組についても評価を行う。
    2. 保育所等訪問支援の充実
      1. 保育所等訪問支援において、効果的な支援を確保・促進する観点から、
        1. 訪問支援時間に下限を設定する。個別支援計画について、保育所や学校等の訪問先と連携しての作成・見直しを求める。
        2. 訪問先施設に加えて、利用児童の支援に関わる保健・医療・教育・福祉等の関係機関と連携して個別支援計画の作成やケース会議等を実施した場合の評価を行う。
        3. 訪問先施設の職員に対するフィードバックやカンファレンス、関係機関との連携等において、オンラインの活用を推進する。
        4. 児童発達支援や放課後等デイサービスの取組も参考に、自己評価・保護者評価、訪問先評価の実施・公表を求める。
      2. 訪問支援員特別加算について、配置のみでなく当該職員による支援の実施を求めるとともに、より経験のある訪問支援員への評価の見直しを行う。
      3. 職種の異なる複数人のチームでの多職種連携による支援についての評価を行う。
      4. 重症心身障害児や医療的ケア児、重度障害児等へ支援を行った場合に、他の障害児通所支援や障害児入所施設での評価も参考にした評価を行う。また、強度行動障害を有する児について、強度行動障害の支援スキルのある訪問支援員が専門的な支援を行う場合の評価を行う。
      5. 児童発達支援や放課後等デイサービスでの評価も参考に、家族支援の評価の見直しを行う。(再掲)
  6. 障害児入所支援について、家庭的な養育環境の確保と専門的支援の充実、成人期に向けた移行支援の強化を図り、施設での障害児の育ちと暮らしを支える。
    1. 地域生活に向けた支援の充実
      1. 早期からの計画的な移行支援を促進する観点から、15歳以上に達した入所児童について、移行支援に係る個別の計画(移行支援計画)を作成し、同計画に基づき移行支援を進めることを求める。
      2. 移行支援にあたっての関係機関との連携を強化する観点から、移行支援計画を作成・更新する際に、当該児の移行に関わる行政・福祉等の関係者が参画する会議を開催し、移行支援に関して連携・調整を行った場合の評価を行う。
      3. 体験利用の活用を促進する観点から、強度行動障害を有する児、重症心身障害児等、特別な支援を必要とする入所児童の宿泊・サービス利用体験時に、障害児入所施設の職員が、事前に体験先施設との連携・調整を行うとともに、体験先施設への付き添い等の支援を行った場合の評価を行う。
      4. 日中活動や移行支援の充実を図る観点から、職業指導員加算について、専門的な支援を計画的に提供することを求める内容に見直す。
    2. 小規模化等による質の高い支援の提供の推進
      1. 家庭的な養育環境の確保を推進する観点から、できる限り良好な家庭的な環境の中で支援を行うよう努めることを求める。
      2. より家庭的な環境による支援を促進する観点から、
        1. 小規模グループケア加算について、児童養護施設の取組も参考に、より小規模なケアの評価の見直しを行う。
        2. 小規模グループケア加算(サテライト型)について、安全な運営のために人員配置の強化を求めた上で、評価の見直しを行う。
      3. 福祉型障害児入所施設の基本報酬について、利用定員規模別の報酬設定をよりきめ細かく設定するとともに、大規模の定員区分について整理を行う。
    3. 支援ニーズの高い児への支援の充実
      1. 強度行動障害児特別支援加算について、体制・設備の要件について、標準的な支援を行う上で必要な内容に整理するとともに、評価の見直しを行う。加えて、行動障害の状態がより強い児への支援について、専門人材の配置や支援計画策定等のプロセスを求めた上で、評価の見直しを行う。
      2. 被虐待児に対して医療等の関係機関とも連携しながら、心理面からの支援を行った場合の評価を行う。
    4. 家族支援の充実
      1. 入所児童の家族に対して相談援助や養育力向上の支援等を行った場合の評価を行う。
  7. 障害児相談支援の適切な実施・質の向上や提供体制の整備
    1. 質の高い相談支援を提供するための充実・強化
      1. 支援の質の高い相談支援事業所の整備を推進するため、一定の人員体制や質を確保する事業所向けの機能強化型の基本報酬及び算定要件の見直しを行う。
      2. 主任相談支援専門員配置加算について、地域の相談支援の中核的な役割を担っている相談支援事業所において、主任相談支援専門員が地域の相談支援事業の従事者に対する助言指導等を担っている場合の評価を行う。
      3. 地域体制強化共同支援加算について、地域生活支援拠点等と連携し、かつ、協議会の構成員となっている相談支援事業所である場合についても対象に加える。
      4. 市町村毎のセルフプラン率やモニタリング期間の設定状況について、国が公表し、見える化する。さらに、自治体による障害福祉計画に基づく計画的な相談支援専門員の養成や、市町村における対象者の状況に応じた柔軟なモニタリング期間の設定を促す方策を講じる。
      5. モニタリング期間について、地域移行に向けた意思決定支援の推進やライフステージの変化が著しい児童期の特性の観点から、モニタリング期間を標準より短い期間で設定することが望ましい場合を追加する。
      6. 対象者の状況を踏まえたサービス等利用計画・障害児支援利用計画を作成する観点から、指定基準において、各サービスの個別支援計画について、相談支援事業所への情報提供を義務化する。
    2. 医療等の多様なニーズへの対応
      1. 医療等の多機関連携のための各種加算について、多機関連携の推進や業務負担を適切に評価する観点から、加算の対象となる場面や業務、算定回数などの評価の見直しを行う。具体的には以下のとおり。
        1. 医療・保育・教育機関等連携加算について、モニタリング時においても評価する。
        2. 医療・保育・教育機関等連携加算及び集中支援加算について、利用者の通院への同行や関係機関等からの求めに応じて障害者等の状況を情報提供する場合も加算の対象とすることや、連携の対象に訪問看護の事業所を加えることや、算定回数などの評価の見直しを行う。
        3. 上記以外の関係機関への訪問や情報提供等を評価する各種加算についても、関係機関への訪問による本人の状況説明や各種調整に伴う業務負担を踏まえ、評価の見直しを行う。
      2. 支給決定に際して市町村に提出された医師意見書について、本人の同意を得た上で、相談支援事業所がサービス等利用計画案・障害児支援利用計画案の作成に活用できる旨、周知する。
      3. 要医療児者支援体制加算等について、実際に医療的ケアを必要とする障害児者等に対して相談支援を行っている事業所について、それ以外の事業所と差を設け、メリハリのある評価とする。

レビュー

  1. 保護者・利用者の観点:
    • ポジティブ: 家庭へのリモート支援や対象者の拡大による生活体験の改善、並行通園している保育所等でのサービス内容の改善、事業所でのサポートの拡大が期待される
    • ネガティブ: 事業者の変更対応のハードルがかなり高いので自身の地域でどの程度実効性が担保されるのか不明
  2. 事業者の観点:
    • ポジティブ: 高度な人材配置によるサービスの質向上が事業の競争力を高める。
    • ネガティブ: 人材確保の難しさや、新しい基準への移行に伴う運営上の負担が増大する可能性がある。

総合的な評価と懸念事項

支援時間区分の変更など既存の支援フローを大きく変更せざるを得ないような対応が含まれる可能性があるため移行についてどのような時間的、金銭的なサポートが存在するのかが重要だと思われます。

支援の質向上に向けて専門人材の配置やインクルーシブのための他職種、他機関連携はそのための人材確保、時間確保、仕組みの構築といったステップが存在し、既存の人材不足や育成機関・方法の最適化が道半ばにあることを考えるとまずこの改定でどの程度の成果を目指すのかという具体的指標がないと成果につながりにくく現場負担が増えたのみにとどまる可能性があることが懸念です。

報酬区分も以前は重症度の応じた点数区分でしたが、一元化するということで現状の収支差率や今回の改訂における必要投資費や事業の継続可能性にどの程度影響するのかを考慮した上で最終的な点数が決定されることが望まれます。

関連記事

デイリーアップデート(2023/12/6)

· 24 min read
Tomohiro Hiratsuka
CEO of Easpe, Inc

福祉行政関連アップデート

第4回 こども家庭審議会 子ども・子育て支援等分科会

令和5年12月6日に開催予定の第4回こども家庭審議会では、子どもや家庭の福祉に関する重要な議論が行われます。この会議は、子育て支援の方策や家庭の福祉向上に向けた具体的な提案や計画が検討される予定です。

参照リンク: WAM - こども家庭審議会

第44回 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム

同じく令和5年12月6日には、障害者福祉サービス等の報酬改定に関する第44回検討チーム会議が開催されます。この会議では、障害福祉サービスの報酬体系に関する改善案や新しい方針についての議論が行われることが予想されます。

参照リンク: WAM - 障害福祉サービス報酬改定検討

学術研究関連アップデート

発達障害の感覚アプローチにおけるE-learningの有効性

発達障害は、世界中で約5,300万人の5歳未満の子どもたちに影響を及ぼしており、その多くが感覚刺激の調節に困難を経験している。家族や介護者のための介護者スキルトレーニングは、発達障害を経験する人々にとって望ましい治療アプローチである。しかし、COVID 19の出現以来、介護者トレーニングをオンラインで提供すること(eラーニング)が望ましい選択肢となっている。eラーニングの利用が増加しているにもかかわらず、感覚的アプローチを用いる介護者に対するその有効性は十分に調査されていない。本研究では、発達障害者の介護者が使用するeラーニングによる感覚的アプローチの有効性に関するエビデンスを、コクランの迅速レビューの方法論を用いて、発表された査読済み文献からレビューした。 最初の検索で3101の論文が得られ、その後35の論文が全文レビューの対象となった。レビューされた全文から、共通の障壁は、インターネット接続の欠如、技術を使用するスキルの欠如、機器を購入する資金の欠如、安全性と機密性に関する否定的な認識であると推測された。促進要因としては、セッション時間の柔軟性、コストの削減、不安の軽減、患者の快適性の向上、感染からの安全性の向上、物流負担の軽減が挙げられた。しかし、レビューのすべての基準を満たす研究は見つからなかった。 これらの所見から、発達障害のある人に感覚的アプローチを使用したい、または使用している介護者が関与するeラーニングの取り組みに関する発表文献が不足していることが示唆される。この分野におけるより多くの主要な調査研究が必要である。

参照リンク: ELearning Sensory Approaches Used by Caregivers of People with Developmental Disorders: a Rapid Review

心の理論を教えるための協調ゲーム

我々は、自閉症スペクトラム障害の子どもたちに心の理論(ToM)を教えるために、協調協調ゲームをデザインした。子供たちは、ロボットか人間のどちらかと相互作用した。子どもたちは、パートナーが歌う小唄のビートに合わせてジェスチャーを調整し(協調)、パートナーが暗黙のうちに子どもたちに助けを求める(協力)。この協調課題の前後に、子どもたちはToMスキルを評価する援助課題を行った。ロボットの規則性と予測可能性にもかかわらず、子どもたちは人間との相互作用の後に、援助課題で最も進歩した。モーターカップリングは、子どもとロボットの2人組よりも、子どもと人間の2人組の方が安定していた。安定した社会的結合を積極的に維持する社会的パートナーの能力は、子どもが練習したばかりの社会的スキルを学習し、伝達することを促す主な要因であるようだ。

参照リンク: Does the Social Robot Nao Facilitate Cooperation in High Functioning Children with ASD?

戦争、移住、トラウマが子供達の心理発達に与える影響

本稿では、難民の子どもたちの心理的発達が、戦争、移住、トラウマを経験することによってどのような影響を受けるのかについて概説する。シリア紛争は現代史上最大の難民危機をもたらしたため、シリア難民に焦点をあてているが、参考のために他の現在の主要な紛争(ミャンマー、アフガニスタン、イエメン)との比較も行っており、シリア紛争だけでなく、戦争の影響を受けた子どもたち全般に関連するレビューとなっている。家族や子どもが経験する潜在的外傷事象(PTE)は、現在と過去の移住経験によって異なる。移住前の段階では、戦争に関連したPTEのリスクが高いのに対し、移住前後の段階では、シェルターの欠如、高い不安、搾取が一般的である。移住後によく見られるPTEには、不確かな法的地位、家族構成の変化、下方移動、社会的支援の欠如などがある。多くのPTE、低い精神衛生、移住後の永続的なストレスは、紛争を問わず顕著である。家族全員に影響を及ぼすこうしたPTEに加えて、親の習慣や支援の欠如に関連する、子ども特有の長期にわたる対人的PTEも存在する。このような累積的なストレス因子は、認知機能、感情調節、感情処理、見通し制御などいくつかの領域において、精神的健康の低下や発達の遅れに関連している。一方で、回復力が高く、規範的な発達を示す研究や、子どもの心理的発達とPTEのレベルとの間に関連性がないと報告する研究もある。このような文脈で子どもの発達を評価した研究は限られており、これらの発達的結果の背後にあるメカニズムや因果関係に関する知識のギャップを埋めるためには、さらなる研究が必要である。

参照リンク: The effects of war, displacement, and trauma on child development

自閉症スペクトラム障害児に対する様々な身体活動の有効性

自閉症スペクトラム障害児の運動機能、社会機能、コミュニケーション、定型行動に対する様々な身体活動の有効性を評価し、ランク付けするためにネットワークメタ解析を行った。PubMed、EBSCO、Cochrane Library、Web of Scienceの各データベースを2023年5月25日まで検索した。1,200人の参加者と17の介入を含む合計37の研究が本研究に含まれた。ランキング確率に基づき、太極拳は運動機能、基礎運動技能介入はコミュニケーションにそれぞれ最も効果的な介入である可能性があるとランク付けされた。型技法は、定型行動と社会的機能に対して最も優れている確率が高かった。この総説は、身体活動が自閉症スペクトラム障害の管理において有用な戦略となりうるという貴重な情報を提供している。

参照リンク: The Effects of Physical Activity Interventions in Children with Autism Spectrum Disorder: a Systematic Review and Network Meta-analysis

保険適用拒否と重症度評価ツールの関係

精神疾患を抱える若者は、必要不可欠な行動医療を受けるのに苦労している。その障害のひとつが、保険適用拒否である。カリフォルニア州では、マネージド・ケアの利用者は、カリフォルニア州マネージド・ヘルスケア局(CDMHC)を通して、保険拒否を覆す可能性のある独立医療審査(IMR)を申請することができる。著者らの目的は、青年の精神科治療に対するIMR申請を分析し、治療の保険適用を得ることに関連する要因を明らかにすることである。CDMHCのデータを用いて、2001年から2022年までの11~20歳のうつ病および物質使用障害(SUD)の治療請求拒否に関連する因子を特定するための分析を行った。ロジスティック回帰モデリングを用いて、IMRによる否認の覆しと有意に関連する、請求の特徴および医療学会の機器に関連する特定の因子を同定した。行動医療のIMRは、非行動医療請求よりも高い割合で覆されている。うつ病患者の54.5%、SUD患者の36.3%が、最初に医療保険適用を拒否されたが、IMRによって覆された。うつ病の治療を希望する患者については、CALOCUSの参照があった場合、IMRによって覆される確率が有意に高いことがわかった[1.64、95%CI(1.06-2.5)]。SUD治療拒否が覆るオッズは、CALOCUS[3.85(1.54-9.62)]またはASAM[2.47、[4.3(1.77-10.47)]を参照した場合に有意に大きかった。IMRにおける重症度評価ツールの標準導入後、医療上必要なクレームが覆される確率は、標準導入前に比べて2.5倍高くなった。IMR後に覆される請求の割合が高いことから、医療計画が医療上必要な行動医学的治療を不適切に拒否していることが示唆された。また、医療学会資料の使用は、却下が覆る確率の高さと関連していた。最近、CDMHCがCALOCUSと類似の重症度基準を標準的に使用することを決定したことは、今回の知見を支持するものであり、より公平な医療を促進する可能性がある。

参照リンク: Impact of Illness Severity Tools on Adolescent Psychiatric Managed Care in California

知的障害と自閉症スペクトラム障害を持つ青少年の中等教育終了後の準備

知的障害や自閉症スペクトラム障害を持つ青少年が、中等教育後の教育を受ける機会が、世界の多くの国で増えている。生徒がこうした選択肢を利用できるようにするためには、中等後教育の準備を移行サービスの一環として行う必要がある。本研究では、NLTS 2012のデータセットを用いて、知的障害と自閉症のある青少年の中等教育終了後の準備経験を調査し、これらの青少年がどの程度準備活動を利用しているのか、またこの準備が他のグループの青少年と異なるのかを明らかにする。その結果、知的障害と自閉症を持つ青少年と知的障害を持たない自閉症の青少年の中等教育終了後の準備にはほとんど違いがないことが示されたが、他のグループの青少年と比較すると、いくつかの準備活動において大きな違いがあることが浮き彫りになった。

参照リンク: Preparation for postsecondary education of transition aged youth with intellectual disability and autism spectrum disorder in the United States: An Analysis of data from the national longitudinal transition study 2012

注意欠陥・多動性障害の児童・青少年に対する馬と犬の効果

 注意欠陥・多動性障害の児童・青少年を対象とした運動指向型行動訓練において、障害に特異的な行動に対する馬と犬の効果を検討した。これは、2群実験計画と3群実験計画の2つの行動実験を用い、被験者内デザインで行われた。小集団設定(被験者3~4人)において、2つの実験で合計N=13のサンプルを検討した。実験Iでは、馬を使ったセラピーセッションと、対照条件として人を1人追加したセラピーセッション(馬の代わりにスポーツ学生)を比較した。この実験は、小集団設定で3回行われ、被験者は合計9人(N = 9)であった。実験IIでは、対照条件としてさらに1人(スポーツ学生)を用いて、馬介在療法セッションを犬介在療法セッションと比較した。実験II(n = 4)は、少人数のグループで1回実施された。両実験とも、症状指向行動はコナーの尺度によって評価され、身体活動量は加速度計を用いて測定された。加速度計の結果は、馬介在環境での身体活動が犬や人間による介在環境よりも低いことから、馬介在介入の優位性を示しており、これは多動において望ましい行動変化と考えられる。

参照リンク: On the Behaviour-Altering Effect of Horses and Dogs in theTherapy of Attention-Deficit/ Hyperactivity Disorders

文章を書くことの困難さに関する研究

今日のデジタル化された世界で効果的に機能するためには、文章を書く能力が不可欠である。例えば、Brandt(2014)やRønneberg(2018)が指摘しているように、世界はテキストで溢れており、社会のデジタル化が進むにつれて、文章によるコミュニケーションの需要は大幅に高まっている。欧米社会では、私たちはこれまで以上に頻繁に文章を書き、場合によっては生徒の文章力について議論している。文章を書くことは、さまざまな学問分野にわたって不可欠な能力であるだけでなく、専門的な場面で極めて重要なツールであり、民主的な社会に積極的に参加するための前提条件でもある。発達性言語障害や失読症から失語症や認知症に至るまで、言語関連の困難と闘っている人々にとって、このような進化する力学は手ごわい課題を突きつけている。実際、言語障害を抱える人の多くは、書くことが最も困難な分野であると述べている(Connelly et al., 2006)。これは、聴覚障害など、書き言葉の習得を妨げる可能性のある他の障害を持つ人にも当てはまる(Breland et al.)

ディスレクシアや発達性言語障害(DLD)のような発達障害のある人の場合、読むことの障害を克服しても、書くことの困難が続くことがよくある(Berninger and Amtmann, 2003)。同様に、脳卒中後の失語症から回復した人は、他の能力を取り戻し、リハビリを終えた後も、書くことの困難さが長く残ることが多い。書く能力の喪失は深く感じられ、罹患者の生活の質や自立感に大きな影響を与える(Parr, 2007; Knollman-Porter et al., 2015; Kjellén et al.)

読むことの課題の潜在的な原因や解決策を特定する研究は成功しているが、書くことの困難さは、驚くことにほとんど解明されていない(Connelly et al., 2006)。例えば、2008年にBerningerらは「発達性読み書き障害における書くことの問題:十分に認識されておらず、十分に治療されていない」と題する論文を発表し、発達性読み書き障害における書くことの問題がしばしば軽視され、十分に対処されていないことに光を当てた。彼らは、ディスレクシアに伴う書くことの困難さが十分に認識されていないだけでなく、包括的な評価と的を絞った介入の必要性を強調した。彼らは、教育者、保護者、そしてより広いコミュニティの間で、書くことの問題の影響に対する認識を高めることが、ディスレクシアのある人の書くことの障害に効果的に対処し、効率的な支援と介入戦略を開発するために重要であると主張した。とはいえ、バーニンガーら(2008)の発表以降、より深い理解の必要性は薄れるどころか、むしろ強まっている。筆記コミュニケーション能力に対する要求が高まるにつれ、様々な状況において筆記障害がもたらす実質的な障害に対する認識は高まっているものの、これらの課題に対する理解はそれに比例して進んでいない。

参照リンク: Bridging the writing gap in studying language related disorders: the process and the product

会話エージェントの主題分析

背景会話エージェント(CA)は、メンタルヘルス・リソースへのアクセシビリティを向上させることが期待されている。本研究は、メンタルヘルスCA(Wysa)に送られたASDに関するメッセージの共通テーマを、一般ユーザーとASDであると認識しているユーザーから特定することを目的とした。 方法本研究では、レトロスペクティブデータを利用した。キーワード(ASD、自閉症、アスペルガーなど)を含むユーザーメッセージに焦点を当てたものと、ASDであると自認するユーザーからのメッセージに焦点を当てたものの、2つの主題分析を行った。 結果一般ユーザーのサンプルでは、"ASDを持つ他者"、"ASD診断"、"助けを求める "が最も頻度の高いテーマであった。ASDであることを自認するユーザー(n = 277)では、最も頻度の高いテーマは、"ASDの診断や症状"、"他者からの否定的な反応"、"肯定的なコメント "であった。ASDであると自認するユーザーによって言及された感情語は3,725語であった。大半は否定的な価値(80.3%)を持ち、肯定的(14.8%)や両価的(4.9%)は少なかった。 結論利用者はメンタルヘルスCAとASDにまつわる経験や感情を共有した。利用者はASDの診断について質問し、助けを求め、他者からの否定的な反応を報告した。CAは、ASDに興味がある人やASDであると認識している人のサポート源になる可能性がある

参照リンク: Qualitative analysis of mental health conversational agents messages about autism spectrum disorder: a call for action

学習障害を持つバイリンガル児の外国語学習の利点

はじめに定型発達児に関する文献でしばしば報告されるバイリンガルの利点のひとつに、学校での外国語学習における利点がある。しかし、学習障害のあるバイリンガル児童生徒にも同様の利点があるかどうかは不明である。本研究では、オランダの特別支援学校において、発達言語障害(DLD)のある小学生が英語を教科として学習する際の成績を、モノリンガルとバイリンガルで比較した。 方法参加者は、特別支援学校の4~6年生(9~12歳)に通うDLDの子どもたち(N=49)とバイリンガル(N=22)である。バイリンガルの参加者は様々な母国語を話した。英語のテストには、語彙テスト、文法テスト、文法性判定タスクが含まれた。リトマス文反復課題とPeabody Picture Vocabulary Testは、それぞれオランダ語(大多数/学校言語)の文法能力と語彙量の測定に用いられた。さらに、英語とオランダ語の半自発的な会話のサンプルを、多言語評価尺度(Multilingual Assessment Instrument for Narratives)を用いて聞き取った。語りは、流暢さ、文法的正確さ、語彙の多様性、構文の複雑さについて分析された。また、教室外での英語への接触量を測定するために質問紙が用いられた。 結果と考察オランダ語については、ナレーションに関する測定ではモノリンガルとバイリンガルの間に差は見られなかったが、語彙と文法についてはモノリンガルの方が有意に優れていた。対照的に、バイリンガルは、語りの文法的正確さを除くすべての英語測定において、モノリンガルを上回った。しかし、その差のいくつかは、学校外での英語への曝露量をコントロールすると有意ではなくなった。これは、外国語学習の利点がDLDのバイリンガル児にも及ぶことを示した初めての研究である。また、この結果は、バイリンガル児童とモノリンガル児童の外国語学習成果を比較する際に、学校外での英語への曝露量の違いをコントロールする必要性を強調している。

参照リンク: Bilingual advantages in foreign language learning: evidence from primary-school pupils with developmental language disorder

ノーマライゼーション・プロセス理論を用いた臨床家研修の評価

自閉症の評価やケアマネージメントを含む、発達・行動小児科サービスへの需要が高まっている。臨床家研修は、知識や態度の向上につながることが分かっている。本研究では、ノーマライゼーション・プロセス理論(NPT)を用いて、臨床家研修プログラムとその実践への効果を評価した。 方法自閉症スクリーニングとケアマネジメントに関する1年間の仮想研修プログラムには、講義部分と症例提示が含まれていた。研修5ヵ月後に、都市部の地域医療センター(n=6)のプライマリケア臨床医(n=10)を対象に、フォーカスグループと面接を実施した。記録はNPTを用いて演繹的にコード化され、自閉症スクリーニングとケアの実施における障壁、研修プログラムの利点、および今後の研修のための領域が明らかにされた。 結果参加者は、自閉症患者への支援を拡大し改善することの利点に意欲を示したが、この取り組みには、臨床医、保険機関、治療提供者を含むケア提供者の複雑なネットワーク内での効果的な協力が必要であることを指摘した。参加者が家族に提供できる支援はあったが、行動療法の利用可能性やスタッフの不足などの障壁があった。全体として、参加者はこの研修を肯定的に評価し、新しい戦略を実践していると報告した。 結論サンプル数が少ないにもかかわらず、NPTの適用により、研修の実施と戦略の実践の両方を評価することができ、将来の研修と実践の持続可能性のための推奨事項を特定することができた。フォローアップのフォーカスグループでは、プログラム開始5ヵ月後の参加者の実践を調査した。NPTを用いて臨床家研修を評価する際には、参加者のベースラインでの経験や、スキルの適用を可能にするフォローアップ時の状況の変化を考慮すべきである。

参照リンク: Using Normalization Process Theory to Inform Practice: Evaluation of a Virtual Autism Training for Clinicians

物語を聞きながら読むことの語彙学習における利点

子どもは物語から付随的に言葉を学ぶことができる。このような学習は、物語が聴覚と文字の両方で提示されると、文字だけで提示される場合よりも促進される。しかし、なぜこのような二峰性の提示が有益なのかはわかっていない。本研究では、2つの可能性を検討した。すなわち、2峰性の利点は、物語に触れている間にオンラインで現れるのか、あるいは、その後、単語を検索する際に現れるのか、ということである。8~9歳の子ども34人を対象に、2つの物語(1つは筆記体で提示(読書条件)、もう1つは音声と筆記体を同時に提示(二峰性条件))に暴露させ、眼球運動のデータを収集した。それぞれの物語には、3回繰り返される6つの馴染みのない単語(非単語)と、その定義と意味を示す手がかりが含まれていた。ストーリーに触れた後、新しい単語の意味の学習が評価された。その結果、二峰性条件では、読み聞かせ条件と比較して、物語の提示中に新出単語を固定する時間が短く、二峰性の優位性がオンラインで生じることが示された。このことは、二峰性の優位性がオンライン上で生じていることを示している。また、新出単語を見る時間が短い場合、二峰性条件の方が読書条件よりも学習効果が高いことが示唆された。このことは、バイモーダル条件のオンライン上の優位性と一致しており、この条件では単語を学習するのに必要な努力が少なくて済むことを示唆している。これらの結果は、日常的に新しい語彙を2つのモダリティで同時に提示する教育戦略を支持するものである。

参照リンク: Online Processing Shows Advantages of Bimodal Listening-While-Reading for Vocabulary Learning: An Eye-Tracking Study

ビジネス関連アップデート

ガクシー、総額2.7億円をシリーズAで資金調達

ジェネシア・ベンチャーズなどからシリーズAラウンドで資金調達を実施、チーム拡大に注力 参照リンク: ガクシー、総額2.7億円をシリーズAで資金調達

24時間型訪問介護業務支援SaaS「PORTALL」運営、HIRAC FUNDなどから3.3億円を調達

元エムスリー千田桂太郎氏が率いるスリーエスが資金調達を実施、実店舗出店やSaaS開発に注力 参照リンク: 24時間型訪問介護業務支援SaaS「PORTALL」運営、HIRAC FUNDなどから3.3億円を調達

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