本日の記事は、自閉スペクトラム症(ASD)・ADHD領域の最新研究を横断的に紹介しています。診断・スクリーニングでは、SRSの5項目版(5iSRS)やスペイン版AQ-Childの妥当化、乳幼児の眼球運動(共同注意)による実地スクリーニング、家庭内1分動画をAIで解析する早期識別、医療的に複雑な幼児に対するTASI/TAP/CARS2-STの有効性が示されました。介入・支援では、抗酸化療法の体系的レビュー(補助療法としての可能性)、理学+作業+言語療法のRCT、ADHDモデルラットでの光バイオモジュレーション、ホースセラピーの親インタビュー、ASD児保護者の心理支援におけるデジタル介入の有望性が報告されています。基礎~創薬では、患者由来前脳オルガノイドの細胞外小胞(EV)解析による新規分子サインと、ASO/RNAi/saRNAなどRNA医療の展望を概説。さらに、1,200名超の臨床コホートで適応行動の発達軌跡を機械学習で予測する研究や、中国本土の若年自閉当事者の診断経験を質的に捉えた研究、そして「自閉症流行」言説をデータで退ける疫学的コメントも取り上げ、臨床ツール・介入技術・分子機序・社会実装までを一気通貫で俯瞰しています。