ASDの診断遅れとカモフラージュをどう見抜くか
本記事では、2026年9月14日に公開・掲載された発達障害・神経発達症関連の研究と、Frontiersで新着公開されたASDの診断遅れとカモフラージュ行動に関する研究を紹介しています。今回は、6歳以降にASD診断を受けた子ども・若者において、ADHD併存、女児に多いマスキング様の社会適応、ギフテッドネスや穏やかな気質が診断の遅れにどう関わるかを整理した研究を中心に、自閉スペクトラム症のある若者とない若者の自然な会話における頭部運動同期、ASD児のpica・ARFID・反すう障害に関する系統的レビュー、教師児童関係と精神疾患・ADHDとの関連、重度知的障害児で見逃されやすい強迫症、XXY・XYY症候群における家族情報を使ったアウトカム予測、Mamba-CNNを用いたASD脳機能結合解析を取り上げます。
全体として、発達障害支援では「診断があるかないか」だけでは十分ではありません。診断が遅れた背景には、子ども本人の適応努力、周囲から見えにくい困難、併存症、学校での関係性、家族や制度の受け止め方が重なります。また、摂食、強迫症状、脳画像、家族内の認知特性といった周辺領域を丁寧に見ることで、本人の困りごとをより早く、より具体的に捉えられる可能性があります。
