ASDのある幼児の保護者を対象とした不安対処プログラムCLK-CUES
本記事では、自閉スペクトラム症(ASD)の子どもに関する最新の学術研究として、2つの重要なテーマを紹介しています。1つ目は、ASDのある幼児の保護者を対象とした不安対処プログラム「CLK-CUES」が、子どもが小学校入学後に感じる分離不安や登校しぶりを軽減し、学校への適応を高める効果があることを示した研究です。2つ目は、中国語を母語とするASD児と非ASD児の間で、文中の音の強調(プロソディ)が「〜だけ」という暗示的な意味の理解に与える影響を比較したもので、ASD児はプロソディへの感受性が低く、文の意味理解に活かしにくいことが明らかになりました。これらの研究は、早期介入と言語支援の個別化の重要性を示しており、家庭や教育現場での実践に直結する知見を提供しています。