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日本における発達障害を取り巻く現状

発達障害は、幅広い症状や特性を持つグループであり、社会全体での理解と対応が求められています。日本では、これに対応するために法的な整備が進められ、教育や福祉の面でのサポートが充実してきていますが、現状と課題も多く存在します。

法的な整備の背景と現状

発達障害に関する支援は、障害者基本法や児童福祉法などの改正を経て、個々のニーズに対応する多様なサービスの提供が進められています。特に、2005年の障害者総合支援法の制定以降、生活全般にわたる総合的な支援が強化されました。教育分野では、特別支援教育の制度か等により、学校における適切な教育環境の提供が求められています。

しかし、これらの法律にも適用のギャップが存在し、特に地方自治体によってはサービスの質や内容に差が見られることが指摘されています。制度を有効に機能させるためには、一層の情報共有と関係機関との連携強化が必要です。

法律名施行年発達障害適用年(改正年)概要主な制度・サービス
障害者基本法1970年2011年(改正)障害者基本法の改正と発達障害障害者の福祉の向上及びその生活の向上を図るための基本的な方針を定める。障害者手帳、各種支援サービス
障害者総合支援法2005年-障害者の自立と社会参加を支援するための総合的な措置を提供する。生活支援、就労支援、相談支援
学校教育法2007年-発達障害等を有する児童生徒の教育ニーズに応じた特別の支援教育の実施を求める。特別支援学校、特別支援教室、個別支援計画
発達障害者支援法2005年-発達障害者の社会生活を支援するための措置を総合的に定め、実施する。早期発見・診断、教育支援、就労支援、生活支援
児童福祉法1947年2010年(改正)児童福祉領域からみた発達障害児支援全ての児童の福祉の向上を図る。特に障害を持つ児童への適切な福祉サービスの提供を規定する。児童発達支援、放課後デイサービス

特別支援教育の充実について 文部科学省 初等中等教育局 特別支援課

公教育における発達障害児支援の状況

特別支援教育の充実に向け、多くの学校が特別支援学級の設置や通級指導を強化しています。これにより、発達障害を持つ児童・生徒が一般の学級で学ぶ機会も増え、個々の状況に合わせた柔軟な対応が試みられています。

ただし、全国的にみると、専門的な知識を持つ教員不足や、個別の支援計画の立案・運用における課題も報告されています。特に高等学校での支援体制の不足は、進路選択に影響を与える懸念があります。

特別支援学校の生徒数(令和4年度)

障害の種類生徒数備考・特記事項
視覚障害約4,800人
聴覚障害約7,600人
知的障害約137,800人
肢体不自由約30,700人
病弱・身体虚弱約19,400人※重複障害の場合はダブルカウント
合計約148,600人平成24年度の約1.1倍

特別支援学級の生徒数(令和4年度)

障害の種類生徒数備考・特記事項
知的障害約156,700人
肢体不自由約4,500人
病弱・身体虚弱約4,700人
弱視約600人
難聴約1,900人
言語障害約1,300人
自閉症・情緒障害約183,600人
合計約353,400人平成24年度の約2.1倍

通級による指導の受けている生徒数(令和2年度)

障害の種類生徒数備考・特記事項
言語障害約43,600人
自閉症約32,300人
情緒障害約21,800人
弱視約200人
難聴約2,000人
学習障害約30,600人
注意欠陥多動性障害約33,800人
肢体不自由約200人
病弱・身体虚弱約100人
合計約164,700人平成24年度の約2.3倍

福祉分野における発達障害児支援の状況

福祉サービスも、利用者の増加に伴い拡充されています。特に、児童発達支援や放課後等デイサービスの利用者数の増加は顕著で、子どもたちの居場所作りや社会参加の機会提供に大きく寄与しています。

しかし、サービス提供施設の偏在や専門スタッフの不足など、地域間の格差が依然として課題です。また、家族の負担軽減や、成人になった後の自立支援など、長期的な視点でのサポート体制構築が急務とされています。

サービス内容事業所数利用者数備考
児童発達支援10,190143,241令和4年度のデータ
放課後等デイサービス19,178301,837令和4年度のデータ
児童発達支援・放課後等デイサービスの現状等について