ASDの言語支援は「何を目指すべき」なのか― 当事者・家族・専門職が考える“望ましい言語介入”
本記事では、自閉スペクトラム症(ASD)およびADHD・行動障害を中心とする神経発達症領域における最新研究として、①ASDの実行機能障害が幼児期から若年成人期まで持続し、とくに認知的柔軟性の低さが不安・抑うつ・攻撃性などのメンタルヘルスを予測することを示した縦断研究、②暴力・脅威への曝露がADHD+行動障害児のリスク判断に関わる前頭‐線条体回路を変化させ、将来の物質使用リスクと関連することを示した神経画像研究、③ASD児の歯科受診支援において歯科医師側の教育・専門性・経験が診療の質とアクセス改善に重要であることを示した国際調査、④ASDの言語介入について、当事者・家族・専門職が「本人中心」「神経多様性を尊重した支援」を重視していることを明らかにしたコミュニティ調査を紹介している。全体として、神経発達症を“個人の特性”だけでなく、実行機能・脳回路・環境要因・支援者教育・社会制度まで含めた多層的な視点から捉え直し、長期的・包括的・当事者中心の支援設計の必要性を示す研究群を取り上げている。
