ADHDの子どもに対する理学療法が、注意力・多動性・運動機能・認知機能にどのような影響を与えるのか
このブログ記事では、ADHD(注意欠如・多動症)をめぐる最新研究の中でも、「研究の前提そのものを問い直す」タイプの重要な論文を紹介しています。具体的には、①ADHDの遺伝学研究がこれまで欧州系集団に極端に偏ってきた問題を指摘し、ラテンアメリカなどの祖先的に多様な集団を含めることが、科学的発見と医療の公平性の両面で不可欠であると主張する遺伝研究の提言論文と、②ADHDの子どもに対する理学療法(運動・身体活動を中心とした介入)が、注意力・多動性・運動機能・認知機能にどのような影響を与えるのかを、ランダム化比較試験に基づいて体系的に評価しようとするシステマティックレビュー・プロトコルを取り上げています。いずれの研究も、ADHDを「個人の問題」や「単一の生物学モデル」で捉えるのではなく、遺伝的多様性や非薬物的支援といった、これまで周縁化されがちだった視点を中心に据え直す点に特徴があり、今後のADHD研究・臨床・政策を考えるうえで重要な方向性を示しています。
